toshc asbestos measurement 2

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更新日 2012-01-26 | 作成日 2008-03-23

配管保温材 1 トレモライト含有

施工年  1982年
施工場所 配管エルボ

トレモライトは産業用に使用されていないとされてきたが、2008年以降様々な場所で見つかり問題となっている。日本石綿協会の機関誌「せきめん」1981年No.420にはトレモライト輸入の広告が掲載されている。この広告の韓国産トレモライトは日本が戦時中開発した鉱山のものと思われ、Asbestiformが多く、発がん性が高いとの指摘がある。韓国ではソウルの地下鉄のホーム天井に吹付けられており問題になっている。日本での輸入使用の実態調査が急がれる。

建材の写真


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ボイラー、温水、冷水などの配管の曲がり部分にはセメントや珪藻土などで固めたアスベストが使用されることがある。

実体顕微鏡写真


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40倍の写真。マトリクス、グラスウールに混ざって束上の繊維が観られる。これらを選択して顕微鏡用試料を作製する。試料に繊維があるかないか、ロックウールなどのように短繊維で人造繊維に見えるか、このように束状で天然繊維に見えるかを確認する実体顕微鏡観察は重要である。必要な情報を得るためだけはなく、分析者が建材の構造、繊維の有効性などを理解することを助ける。ISOドラフトでは必須となっている。

偏光顕微鏡と位相差分散顕微鏡比較


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左:偏光顕微鏡 直交ニコル+鋭敏板、右:位相差分散顕微鏡。ともに100倍。⇒の先に石綿と思われる繊維がある。比較的天然鉱物が多い試料で位相差顕微鏡では非常に多くの粒子があり観察の妨害となる。偏光顕微鏡は結晶構造のない粒子などが見えずに妨害が少なく比較的容易に石綿の特徴をもつ繊維が見つかる。位相差分散顕微鏡だけでは見つけるのは至難。

偏光顕微鏡写真


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クロスニコル+鋭敏色板 400倍。上の繊維の伸長の正負、左上-右下の繊維方向のとき赤系の発色、逆のとき青なので伸長は正。石綿様繊維もよく見える。

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クロスニコル400倍の画像。回転させると水平、直立のとき消光するので直消光。

位相差顕微鏡写真


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上の偏光顕微鏡写真と同じ視野。中央水平方向にトレモライト様の分散色を示す繊維がある。天然鉱物が多いと位相差分散顕微鏡でも色をだす粒子が多くなり石綿繊維を見つけるのは難しい。この場合は分散色が暗く繊維状の確認が難しい。やはり偏光顕微鏡と併用しなければ位相差分散の意味が半減してしまう。

へき開(Cleavage)と石綿様繊維(Asbestiform)


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偏光顕微鏡のクロスニコル画像。 1)の繊維は石綿様繊維の束で、束としてもアスペクト比は3:1以上ある。3)の繊維はへき開と思われる。問題は2)で、アスペクト比は3:1以下に見えるが束状(Bundle)である。位相差分散顕微鏡のみの観察では2)は束には見えず、石綿として計数しない可能性がある。JISとISOの石綿の定義の違い(下記)は実は意味が大きく、これにより分析方法に隔たりが現れているとも考えられる。ISOドラフトの方が石綿の定義が厳しいため、過小評価する可能性があるが、逆にBundleが見えないJISの方が過小評価となる可能性もある。
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JIS A 1481
アスベスト:岩石を形成する鉱物のうち,蛇紋石の群に属する繊維状のけい酸塩鉱物(クリソタイル)及び角せん(閃)石の群に属する繊維状のけい酸塩鉱物(アモサイト,クロシドライト,トレモライト,アクチノライト及びアンソフィライト)をいう。石綿(いしわた,せきめん)ともいう。繊維状粒子:アスペクト比(長さ/幅)3 以上の粒子。
ISOドラフト
アスベスト:蛇紋石群と角閃石群に属するケイ酸塩鉱物群で、粉砕などの加工時に長く、細く、可撓性があり抗張力の高い繊維に容易に分離するasbestiformの特性を持つ結晶。
形態:顕微鏡下でasbestiformの特徴は長さ5μm以上で20:1~100:1の範囲のアスペクト比を持つ繊維の存在によって確認することができる。
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関連する記述

エックス線回折分析法

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コメント
この試料は実体顕微鏡観察により天然繊維を含む可能性が認められ、エックス線回折分析では角閃石のピークを示した。蛇紋石のピークはクロライトのピークに消されて見えない。角閃石のピークは偏光顕微鏡により伸長が正で直消光するAsbestiformの繊維が多く観られたことにより角閃石系石綿である可能性が高くなり、位相差分散観察により屈折率を確認することによりトレモライトと特定された。アスベストの分析は難しく、通常このようなプロセスが必要で、場合によると電子顕微鏡まで使わないと分からないこともある。