Act 07

アジア・ワーク・ヘルス・フォーラム

2008.2.1

ベトナムカント市と東京で「石綿参加型予防プログラム=アップル」の活動を行いました

仲尾豊樹

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1月12日から2月3日までの約1ヶ月、東京労働安全衛生センターは技術協定を結んでいるベトナムカント市を訪問して「石綿参加型予防プログラム=アップル」の進展状況を見学すると共に、帰国に際してカント市労働衛生環境センターのナム所長とカント医科大学の若手医師2名を日本研修に招待し、約20日間の日程で石綿診断方法を学びました。アップルプログラムは、東京労働安全衛生センターとカント医科大学、カント労働衛生環境センターなどが協力して進めている、ベトナムでの石綿予防プログラムのことです。トヨタ財団の補助で2年プログラムとして進んでいます。昨年は夏のメコンデルタトレーニングコースと合わせて、石綿スレート工場の労使のトレーニングを行いさまざまな改善が実施されました。1月はこの改善活動がどれほど進んでいるかを見学すると共に、代替化へ向けた活動の方向を探るために訪問しました。訪問したのはメコンデルタ2007に参加した東大大学院の松原智恵子さんとセンター事務局仲尾でした。
現地スレート工場での労働者のトレーニング風景を見学すると共に、石綿解綿現場のスプレーによる湿潤化や、スレートの型についた石綿清掃改善方法などを確認しました。その他、製品搬送にクレーンを、原料投入にエレベーターを導入するなどの作業方法の改善や、ロッカールームや会議室などを新築するなど福利厚生施設の改善を確認しました。ベトナム現地スタッフと共に、再度工場内での環境測定を行いその結果を両者で分析しあうために、検体を二分割して日本にも持ち帰りました。
また昨年1月に訪問したオートバイブレーキ工場で使われていたブレーキに石綿が混じっていたものが多かったため、今回はオートバイ修理工場を訪問して、使用しているブレーキを収集すると共に、工場内の石綿濃度を測定しました。同時に街の交差点で空気をサンプリングして石綿繊維数をチェックすることも試みました。(これら測定結果はもう少しお待ちください)
参加型職場改善活動が進むカント市では、スレート工場を含んだ5つ程度の参加型職場改善活動を盛んに進めている工場を中心としたボランティア組織=ワイズクラブ(ワイズとはILOが提唱している中小企業の参加型職場改善活動のこと)が活動を開始していて、その設立セレモニーに参加しました。今後このような中小企業の自主的な活動がカント市ひいてはベトナム全地域に発展していくことを期待したいと思います。「私たちもワイズクラブに日本の参加型職場改善活動を紹介したり、代表を派遣できればよいな」と思いました。
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その後1月18日から2月3日まで、ハイ チ フォン ナム(カント市衛生局 労働衛生環境センター所長)、レ グエン チャウ ハ、ボ タン フン(カント医科大学)3名の医師が日本を訪問し、ひまわり診療所の平野さん、名取さん、横須賀中央診療所の春田さんから石綿診断技術を学びました。またILOじん肺標準フィルムを贈呈し、今後の研鑽を励ましました。日本滞在中医師たちは(財)労働科学研究所のプログラムにも参加し、酒井一博所長の歓迎を受けたり、吉川徹さんや長須美和子さんらから日本の労働衛生などについてのレクチャを受けました。
 2月1日、ハさんとフンさんを招いた第5回アジアワークへルスフォーラムがセンター4階会議室で開かれ、約30名が参加しました。当日、両名よりアップルプログラムの進行状況についての報告があり、松原智恵子さんが1月のベトナム訪問の報告をしました。労働安全衛生総合研究所の毛利一平さんは、アジアのためのじん肺研修プログラムの実施状況を報告をしました。全建総連東京都連合会渡邊守光さんは、同連合会が行ってきたじん肺健診活動や、参加型現場改善活動の報告をされました。また吉川徹さんが、1月に(財)国際労働財団がアジア5カ国代表を日本に招いて実施した労働組合のための安全健康現場改善活動=ポジティブのスキルアップセミナーの報告をしました。最後にセンター研究主幹小木和孝さんの進行で、アップルに期待するグループ討議が行われました。このプログラムは今年の10月まで続き更なる成果が期待されます。


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