ウォラストナイト Wollastonite
形態: 単繊維と刃状
屈折率: II: 1.630 丄: 1.632と1.610
複屈折: 中から低(0.018-0.002)
消光角: 直消光と斜消光
伸長の正負: 正と負
分散色: 屈折率1.605の浸液で II 丄ともに: 黄-淡黄 波長<460nm
顕微鏡写真
偏光顕微鏡(直交ニコル+鋭敏色板) 400倍 ウォラストナイトの特徴は長い板状にへき開して観察の際に上になる面が変わると伸長の正負が入れ替わることである。同じ繊維を観察しながら、カバーグラスの上を棒で少し押すと浸液の流れによって繊維が回転して上の面が入れ替わる、その時に色が変わるのを確認する。写真は同一繊維で右は伸長が正、左は負になっている。
偏光顕微鏡(直交ニコル)400倍 この繊維は斜消光。
位相差分散顕微鏡では屈折率がトレモライト/アクチノライトと近いため分散色では見分けがつかない。ウォラストナイトはJISのエックス線回折分析法と分散染色法ではトレモライトとの区別がほとんどつかない。偏光顕微鏡でもひと工夫しないと識別できない。建材の材料としては良く使われるものなので注意が必要である。
注意すべき繊維